今日の夕方。
美紀姉さんがゆっくりしているので、何でもありもゆーーっくり。
「毎朝、窓のすぐ外の木でアカショウビンが鳴くのよ。日の出の時間に合わせて段々早くなり、段々遅くなっていくのよ。」
「見たことあるの?」
「無いわね。すぐ近くだから鳴き方の特徴がよく分かるわよ。遠くだとピーヒョロロロ~でしょ。近いと三音目が少しくぐもるのよ。」
「フランス語の“R”の発音かい?」
「そんな感じね。」
たらたらとそんな話をしていたら、ふと時計を見た姉さんが、
「今日は時計を巻く日だったのに、忘れていたわ。」
と椅子を持ち出し、時計のネジを巻き始めました。
「一週間巻きの時計なんだけど、本当に一週間経つと止まるのが可笑しいのよね。」
古き良き物を愛する美紀姉さんでした。