「加計呂麻島展示・体験交流館(仮称)」
加計呂麻観光の拠点に―瀬戸内町、展示・体験交流館10月着工
瀬戸内町は本年度、加計呂麻島・諸鈍の町有地に「加計呂麻島展示・体験交流館(仮称)」を整備する。交流館は雨天時の屋内体験メニューもそろえた全天候型の施設で、観光資源の魅力を発信する情報拠点と位置付ける。オープンは2014年12月初旬を予定している。
整備計画によると、敷地面積1590平方メートルに鉄筋コンクリート造り平屋(延べ床面積695平方メートル)を建設する。屋上の中央部分に高倉風の屋根をあしらい、町道側外壁には国指定重要無形民俗文化財「諸鈍シバヤ」の巨大写真を展示。内観は開放的な吹き抜けを採用した。隣接地には大型バス数台が駐車可能な駐車場を設ける。
施設は諸鈍シバヤブースと映画「男はつらいよ」シリーズ・寅さんブースがメーン。諸鈍シバヤブースは衣装などを並べるほか、寅さんブースでは撮影に使われたセットなどを展示する。このほか観光名所を映像で紹介するシアター、郷土料理の商品開発を行う調理室、住民と観光客が交流するふれあい広場を整備。雨天時の体験プログラムも開発する。
総事業費約3億3千万円。今年10月に着工し、14年10月に完成する予定。
町まちづくり観光課によると、加計呂麻島への入り込み客は年間で推定約4万人いる。観光客は近年増加傾向にあるが、日帰り旅行も多い。島内に点在する自然、文化、戦跡などの観光情報を交流館で集約・発信することで、滞在型観光の推進とリピーター獲得を目指す。
真地浩明課長補佐は「15年度中に就航予定の新フェリーかけろま建造計画と併せ、世界自然遺産の登録を視野に観光のまちづくりを推進していきたい」と話した。