徳浜「海の自然観察会」 その1
今日は、徳浜で「横須賀市自然・人文博物館」の学芸員・萩原清司氏をお招きしての「海の自然観察会」がありました。はっきり言って、面白かったです!

干潮と満潮は大体6時間おきに1日2回繰り返されます。海面の高さは約2m変わります。
70cm×70cm×2mの海水で1トンだそうです。潮の満ち引きで、恐ろしい量の海水が移動するわけです。月と太陽の引力の力を目の当たりにしているんですね。
その引力は、大潮のときに一番働きます。月と太陽と地球が一直線になるときが、満月、新月になります。月齢1日が新月、15日が満月です。

萩原先生のご専門はハゼ。先生は、瀬戸内町の海はスゴイとおっしゃいます。例えばヒメアオギハゼは2cm位の小さなハゼで洞窟の中などにいますが、奄美が北限で南はオーストラリアまでいます。世界最大でも2.7cm。
なんでこんなに小さい魚を研究しているかというと、マグロやカツオなどの大きな魚は絶滅すると誰もが気づくけれども、小さな魚は絶滅しても誰も気づかないかもしれない。そういう小さな魚を研究することによって環境の変化をいち早く知ることができるのだそうです。



「蔓脚(まんきゃく又はつるあし)を出して、長く伸ばした柄を動かしている。海水につかると蔓脚を広げるが、海水が引いていくと蔓脚を引っ込めてしまう。蔓脚類の中の有柄類で、エボシガイ科。頭頂部は2枚の背板、2枚の盾板、1枚の細長い峰板の計5枚の板からなる。各板は白色だが、時々半透明の板を持った群れも見ている。板には多数の溝がある。頭頂部の先端にある背板が尖っているのがカルエボシの特徴である。近縁種のエボシガイは背板に丸みがあり、カルエボシよりも大型で頭状部が4センチ内外もあり、また柄部も長い。」 「田中川の生き物調査隊」ブログから引用
写真を撮りませんでしたが、この後、カイメンの話になりました。いつもカラッカラになって打ちあがっていて、お客様がサンゴと間違うこともあるカイメン、「ジュズダマカイメン」と覚えていましたが、正式にはそのものかどうかは分かりませんでした。また、合っていても、「ジュズダマカリナ」という呼び名の方が正しいかも。カリナの種類であることは間違いないようです。で、カイメンは中に骨格があるのだそうです。ハイター・ブリーチを薄めて10分くらい浸けて置くと骨格があらわれるそうです。
続いて、先生の手元にムラサキオカヤドカリの亡骸が来ました。確認ですが、何色をしていようがオカヤドカリであれば天然記念物として持ち出し禁止です。地元の方、釣り餌に使ってはいけません。鳴くオカヤドカリ=ナキオカヤドカリもいるそうで、その区別などを書いて下さっているサイトを見つけましたのでリンクしておきます。 「オカヤドカリ見聞録」さんです。

ちなみに、ウニの殻などはオキシドール(3%過酸化水素水)で漂白すればいいとのことです。

と呼ばれるものですね。これも5つに分かれます。



アメフラシが二匹いて、お取り込み中だったそうです。アメフラシはオスでありメスでもあり、足跡は粘液で残すそうです。もちろん交尾する相手に知らせる意味もあれば、両刃の剣で、ウミウシ類を食べるウミウシ等に居場所をおしえることにもなってしまうそうです。
ちなみに、アメフラシは大きなくくりのウミウシの中に入るそうです。
ランチタイム







あ、masakoさん、銭砂じゃなくて、銭石でした。