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<メモ>諸鈍の大島紬の泥染工場 

 諸鈍の大島紬の泥染工場は大正八年に創設、操業は十年ごろから。技術は、徳仲憲という人が古仁屋および名瀬で習得したもの。染め方の順序は、初めテーチ木を小さく切って刻んでから釜で煮詰めた。釜の中には灰を混ぜ、朝八時から晩の九時ごろまで煮ると、木の汁が出て水は色がつく。水を冷やし、小さな一斗鍋に移し糸を染める。染めては干し、干しては染めるという調子で、三回ほど繰り返す。ついで泥染めは、田の泥にも三回ほど泥染めしては干す。この作業のあとは締機(しめばた)に掛ける。

                    「奄美、トカラの伝統文化 祭りとノロ、生活」下野敏見 南方新社 P286
by amami-kakeroma | 2010-10-30 11:24