1月1日の離島経済新聞の、社会経済学者で島嶼学に精通する嘉数氏へのインタビュー記事から。

FBで記事をあげることが多いのですが、時とともにドンドン流れて言ってしまうため、ここにも控えとして記事にします。
いろいろな角度から、立場から、メリット・デメリットを考えましょう。
メリットの記事を探しています。

1月1日の離島経済新聞の、社会経済学者で島嶼学に精通する嘉数氏へのインタビュー記事から。

<西古見集落への大型クルーズ船受け入れ メリット・デメリット検討資料>
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1月1日の離島経済新聞の、社会経済学者で島嶼学に精通する嘉数氏へのインタビュー記事から。

−島はキャパが見えやすいですね。

そこで懸念しているのは竹富島や慶良間諸島などの観光客が多すぎることです。300~600人の島に10〜50万人とか観光客が来ている状態はもう少しコントロールする必要がある。そうしないとそこにある歴史とか文化とか環境を破壊します。
島の持続や生産に不可欠な環境を守りながら豊かにしていく持続可能政策をやらないと破綻してしまう可能性がありますが、今は正直、そういう考え方が足りないように感じる。特に観光政策を行う人には気にしてほしいです。

−地中海の島でも観光客の制限を始めた事例が目立ちます。

香港でも観光客が増えすぎてデモが起こっており、ハワイでもクルーズ船の入港反対などが起こっている。観光客が増えすぎて島そのものをダメにしている事例に学ぶべきです。一過性ではなく、持続可能性。
人口に対するキャリングキャパシティ(※)は5倍から6倍と言われていますから、その何十倍もの人が入ってきてしまうと、環境問題や水問題がでてきてしまう。水不足やゴミの山を税金でまかなっていながら、観光客はいくらでも大歓迎という島もありますが、実際のところ、観光に従事していない住人は恩恵を感じていなかったりします。

※キャリングキャパシティ……森林や土地などに人の手が加わっても、その環境を損なうことなく、生態系が安定した状態で継続できる人間活動又は汚染物質の量の上限を指す言葉。環境容量、環境収容能力とも呼ばれる。

−「島の身の丈」を知るにはどうしたらよいでしょうか。

観光客を受け入れることで、住民の生活がどのくらい変わっているのかを調べる「住民の意識調査」をするべきです。「あなたの生活はよくなりましたか?」「交通はよくなりましたか?」「物価は?」と聞いていくと、ネガティブな考えがでてくると思いますが、ネガティブな意見がでないと政府も県も動かない。
例えば、消費税8%のうち5%は地方税になりますが、外国人観光客が来ても免税品を買うだけなら、税金は入ってきません。
ハワイは観光客から11%の税金とホテル税をとっている。これまで4度税金が引き上げられ、もう一度上げようという話もありますが、税金を上げたあとに観光客が減ったかといえば減っていません。

−観光客からの税金で島がよくなるならいいですね。

かつて座間味村は財政的に破綻寸前でした。あんなに観光客が来ているのになぜ破綻するのか? ゴミ処理やインフラ整備にお金がかかるなら本末転倒。住民のために観光客が来るのであって、観光客のため住民がいるわけではない。だから、観光客が来ても、住民の生活や環境が良くならないのなら嘘ですよ。
離島観光は島にとって中心的な産業になりますが、観光客が落としたお金を島のなかで循環させるシステムをつくることと、水や環境の問題を考えて、このくらいの観光客数なら許容範囲だということを住民が考えないといけません。いかにして増やすかという考え方ばかりでは先行き破綻しますから。

−住民だけでできないことは?

姪っ子が北大東島で暮らしていますが、沖縄本島から飛行機で行くと往復4万円くらいかかりました。先日、根室に行ったのですがLCCで沖縄から往復2万円弱でした。沖縄本島の300km先にある大東島の運賃が、2,000km離れたところへの運賃の2倍したわけです。教育と交通は個人のレベルではどうしようもないので、政策的な配慮が必要ですね。

新年あけましておめで島ございます。リトケイでは世界島嶼学会や日本島嶼学会を創設した嘉数啓先生のインタビュー(前編)を公開。島々を研究する「島嶼学(とうしょがく)」を専門とする嘉数先生に「日本の島々にとって大事なこと」についてわかりやすく教えていただきました。

http://ritokei.com/article/interview/10436


by amami-kakeroma | 2018-01-04 17:27 | 大型クルーズ船問題 | Comments(0)